第4の意識状態

40年に及ぶ科学的研究結果から、基本的な意識状態(起きているとき、夢を見ているとき、寝ているとき)とは異なる、第4の意識状態が発見されました。このユニークな意識状態は深い瞑想の間にだけ起こります。UCLA、ハーバード大を含めた世界中の研究施設で、この研究は実証を重ねられてきました。研究結果によると、瞑想指導を適切に受けると自動的に反応がおこり、第4の意識と呼ばれる生理学上、目覚めていてしかも低い代謝状態(覚醒低代謝)に変わっていくのです

この状態は、何千年もの間すべての伝統的な瞑想法で記述されてきました。これら伝統のマスターたちによると、生徒は、深い瞑想についてよく精通している教師から適切に訓練される必要があります。そしてその瞑想法は古代の伝統に則り啓発したマスターたちによって、何世代にも渡り伝えられてきたものでなければなりません。この様に隠されてきた知識と向上性は学びたいと思う誠実な生徒へ簡単に渡すことができるのです。研究は示しています。生徒が適切に教えられたとき、数日間練習した人、何年間も訓練した人も、等しく結果を得ることができるのです。さらに研究結果から、正しい種類のトレーニングがなかったなら、この状態が常にすべてのテクニックで生じるわけではないことを示しています。ヨガや座禅を行うたいていの学生は10から15年まで結果は現われません。偉大なマスターたちに認められた超越的瞑想や幾つかの瞑想法では、指導を受けた最初の日から結果を得ることができるのです。一度生徒が適切なトレーニングうけると、第4の意識が表れます。この意識状態は毎回の瞑想で得られます。フルフィルメント瞑想も、指導の初日からこの結果をあなたに差し上げることができるのです。

覚醒低代謝状態は自動的に起きるのです
最初の2分間で代謝は16%から20%下がります。これは血中酸素消費量により計測されました。酸素は体の燃料です。酸素消費量を測ることにより、体が休んでいるか活動しているかの程度がわかります。寝ている間、酸素消費量は4時間かけてゆっくり下がり4%から8%になります。1時間ほどはそのままの状態となり、目覚めるまでの間にゆっくりともどっていきます。瞑想の場合、初めの2分間で16%から20%代謝が下がります。これは深い眠りのときの休息と比べ2倍以上の驚くべき数値です。結論として、瞑想は深い睡眠の倍の休息を与えます。体がストレスや疲労なしに働くためには十分な休息を得る必要があります。それを可能にする極めて貴重な機能であると言えるのです。多くの研究者がこれを忘れられていた意識状態と言います。研究者たちは結論づけました。忘れられていた部分の欠如は、ストレスを高め、精神の明快さ、身体の健康、老化の原因の根本的原因に成っているのです。

血中乳酸値は初めの10分間に30%下がります。乳酸とは、活動しストレスを受けると増えるもので、激しい活動を抑え規制するために自然に分泌される物質です。血中乳酸値の測定は体内のストレスの指標になります。研究結果によると、10分以上瞑想すると、蓄積されたストレスが際立って解放されると示しています。

心拍出量は最初の10分以内に30%減少します。心拍出量は心臓の仕事量の尺度となります。通常の条件の下(睡眠の間にさえ)、心臓は決して休みません。けれども瞑想中私たちの人生で初めて心臓が休むことを可能にし、心臓の仕事量は30%減少するのです。研究結果から、心拍出量が減少するにもかかわらず、血液循環は増加することがわかりました。このことは、心臓がより効果的になったことを示しています。もし車のエンジンの作業効率が上がったなら、ガソリン量を減らしエンジンの消耗を減らすことになるでしょう。私たちの心臓も同じです。心拍出量が縮小すると、心臓の消耗が少なくなったことを示します。つまり私たちの心臓の効率は改善し、心不全になる確率は減り長生きできるようになるのです。

脳波の動きは変化しアルファー波シーター波が増加します。これは他のどんな意識状態よりも活発です。脳波は私たちの脳がどのように機能しているのかの基準となります。脳全体と神経系はピーク効果として作用するので、電気的なエネルギーに由来します。瞑想中共時態が増加し、同時にアルファー波シーター波も増加します。これは多くの場合一般的に見られない効果で、瞑想中も脳は機能していることを示しています。通常の条件よりも脳を使っているのです。脳の効率が上がることで、学生や実業家は独創的な知性を発見し、学校や仕事場で業績や能力の発達に気づくことになるのです。

覚醒低代謝状態がもたらすもの
20分から30分の瞑想後、研究結果によると、覚醒低代謝状態は私たちの健康と生活に、有意義な結果を表します。

正常でない血圧は改善されます。血圧が高すぎるとき、最初の3週間で標準的な値へと顕著に減っていきます。血圧が低すぎるとき、標準的な値へと顕著に増加します。覚醒低代謝状態は、体内のホメオスタシス(恒常性)を高めると科学者たちは結論づけました。ホメオスタシス(恒常性)とは、私たちの体はすべての組織機能において再調節することを指します。ネガティブな副作用や摩擦がない状態で体が機能するために、作用を改善するだけでなく、体内の組織間バランスを再確立していきます。つまり瞑想後私たちの体は、スタミナや活力が増加し老化プロセスを回復させ、より健康になるということです。

仕事場で欠席者を減らし、コストパフォーマンスを上げることになります。学生の学科平均値は最初の3カ月以内に増加します。瞑想した結果、成人のIQ値も増加することが判明しました。

心理学的なテストは、瞑想者にさらに自信を持たせます。社会的行動を改善し、社会との対話が増えたことを示すからです。刑務所や精神科病院では、最初の3カ月以内に彼らの状態が改善したことがわかりました。ストレスは、多くの人の場合ポジティブな心理学的反応を妨げます。覚醒低代謝状態は、そのストレスを減らし、社会環境に適応できるように変えていくことができるのです。

覚醒低代謝状態は、老化プロセスを反転させることが明らかになっています。アメリカのアンチエイジング医学会に推奨されています。研究によると、2年間瞑想をした人は、同年代の人より5年若い体を持っていることを示します。5年以上瞑想した人々については生物学的に同年代の人より10年若いことを示します。つまり、毎日の規則正しく深い瞑想をおこない、覚醒低代謝状態を経験していると、私たちはもっと長生きできるのです。